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冬の気配がいよいよ濃くなってくる頃、2022年11月26日(土)。
『ミシュランガイド東京 2023』で一つ星として掲載されている東京・目黒の焼鳥店
「鳥しき」で実施された、イベントレポートをお届けします。
開店以来、多くのグルメを唸らせ、焼鳥の地位を向上させた立役者と言っても
過言ではない東京・目黒の名店「鳥しき」。
今や日本一予約が取れない焼鳥店ともいわれるようになりましたが、それは
常に向上心を持ち続ける店主・池川義輝さんが生み出す新たな焼鳥世界の提案によるものでしょう。
常識を疑い、より良い焼鳥作りを目指し、研究を怠らない姿勢に多くの鳥しきファンが生まれました。
そんな「鳥しき」で、PREMIUM GOURMET CLUBが特別なイベントを開催。
今回のテーマは「ジョージアのアンバーワインと焼鳥のマリアージュ」でした。
池川さんはコロナ禍でアルコール提供を自粛せざるをえなかった頃に、
改めて焼鳥における酒の重要性に気づかされたと言います。
脂をキレイに流してくれるというアルコールならではの効果はもちろん、
「マリアージュ」という言葉からもわかる通り、
他の酒には感じられない料理にぴったりと合うのがワインの醍醐味です。
そんなことを考えているときに出逢ったのが、ジョージアのワインでした。
黒海に面し、トルコやロシアとも国境を接するジョージアは、「ワイン発祥の地」とも言われる土地。
新石器時代の遺跡からワイン用の土器の破片や酒石酸、ブドウの種子の化石等が発見され、
8,000年の歴史を持つことが知られています。
そんなジョージアワインの特徴の一つは、他にはない土着品種です。
ルカツィテリ、ムツヴァネ、ツォリコウリ、サペラヴィといった品種はジョージアならでは。
さらに、白ブドウは赤ワイン造りと同じように皮ごと漬けて発酵させます。
そのため、白ブドウの果皮の色やタンニンなどがワインに溶け込み、琥珀色のワインが生まれます。
ここ数年「オレンジワイン」などと呼ばれ、世界のワインシーンでは流行していますが、
ジョージアにはそんな流行の前から「アンバーワイン」というカテゴリーがあったということも特筆すべきことでしょう。
さらに、伝統的な造り方のアンバーワインは発酵が終わってもフィルターをかけないため、ワインの中に酵母が残ったままになり、
その酵母がアミノ酸を醸成し、旨み豊かなワインとなるのです。
適度な酸とうまみが焼鳥との絶妙なマリアージュを生み、脂をキレイに流してくれるというのが、
池川さんがジョージアワインと焼鳥を合わせるという理由です。
なかでも、昔ながらのクヴェブリという甕で醸造を行い、
ワインが完成後もゆっくり熟成させているということで池川さんがおすすめしているのが、ムカドワインという生産者のもの。
当日はインポートを行っている、ほしくま酒店の岩永社長が解説し、
未知なるジョージアワインと焼鳥のマリアージュの楽しみ方をレクチャーしてくださいました。
そして、スぺシャルゲストとして登場いただいたのが、現駐日ジョージア大使のティムラズ レジャバさん。
幼少期に来日し、その後日本、アメリカ、カナダなどで育ち、
早稲田大学を卒業後、日本企業でも勤務経験があるため、非常に流暢な日本語を披露。
ワインのみならず、ジョージアの歴史から日常にいたるまで、
ゲストからの質問にお答えいただきながら、焼鳥とアンバーワインのマリアージュを楽しまれました。
PREMIUM GOURMET CLUBでは、今後もただ予約が取れない店でのイベントというだけでなく、
今回のように一期一会の素敵なイベントを開催していきたいと考えております。
またの機会を楽しみにお待ちください。
今後もPREMIUM GOURMET CLUBにご期待ください。
場所:「鳥しき」(焼鳥 / 東京 目黒)
住所:東京都品川区上大崎2-14-12
開催概要:https://premium-gourmet.com/event_detail